【初心者向け】車中泊の準備ガイド|場所選び・持ち物・ルールを解説
旅行やキャンプの宿泊手段として、車中泊を選択する方は多いですよね。そんな車中泊ブームが追い風となり、車中泊ができる場所も増えています。一方で「車中泊に興味はあるけれど、何から始めればいいかわからない」という方もいるでしょう。そこで今回は、ほぼ毎週車中泊を楽しんでいる筆者が車中泊に必要な持ち物や車の選び方、ルールやマナーなど、初心者が知っておきたい情報をまとめました! 過ごしやすい気温となる春先は車中泊デビューにも最適な季節です。これから車中泊を始めたいと思っている方は、ぜひ本記事を参考に車中泊の準備をしてみてくださいね。
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目次
記事提供元/カエライフ
そもそも車中泊って何? できる場所もチェック
お気に入りのアイテムを揃えれば、車内が立派な宿泊スペースに
車中泊とは、車のなかで寝泊まりする行為を指します。
宿に泊まるよりも宿泊費用を安く抑えられること、テントの設営・撤収の手間を省けることなどから、旅行やキャンプの宿泊手段として車中泊をする方が多いです。もちろん、旅行やキャンプは伴わず、車中泊そのものをレジャーとして楽しんでいる方も少なくありません。
「お気に入りのグッズに囲まれて、車内でリラックスする」「自分で作った車中飯や、その土地ならではの食事を楽しむ」「そこでしか見られない絶景を楽しむ」など、車中泊にはさまざまな楽しみがあります。
ただ、車中泊に馴染みがない方からすると「車中泊=バンライフってこと?」「車中泊はどんな場所でできるの?」などと、わからないことがたくさんあるはずです。まずはそんな疑問を解決して、車中泊のイメージを掴んでいきましょう。
バンライフとの違い
「バンライフ」は車中泊と混同されがちな言葉ですが、厳密にいうと車中泊=バンライフではありません。
「車で寝泊まりする」という意味では車中泊もバンライフも同じです。しかし、車中泊は車のなかに泊まる行為そのものを指すことに対し、バンライフは車を軸足としたライフスタイルを指します。
バンライフに明確な定義はなく「完全に車のなかで生活をしている」形から、「車と自宅、両方で生活をしている」「主に宿泊施設に泊まりながら、車を使って各地を転々としている」といった形まで、さまざまなスタイルがあります。
仕事をしながらバンライフをするためには、リモートワークが可能であることが条件となります。また車内を家事や仕事ができる仕様にするなど、バンライフの環境を整えなければならず、車中泊よりも少しハードルが高いといえるでしょう。
ただ、バンライフには「好きなときに好きな場所へ行けて、旅をするような生活もできる」というメリットがあります。幅広いスタイルがあり、人の数だけバンライフの形があることから、バンライフは自分らしい暮らしを叶えるための選択肢として人気です。
車中泊ができる場所
オートキャンプ場であれば車中泊と一緒にキャンプも楽しめる
車中泊ができる場所として、主に「RVパーク」と「オートキャンプ場」が挙げられます。
- RVパーク
日本RV協会が認定した車中泊専用のスポット。
トイレや100V電源を利用できる、施設内または近隣に入浴施設があるなど、快適に車中泊を楽しめるのが特徴。
旅行の宿泊手段としての車中泊や、車中泊そのものを目的としている方に最適。 - オートキャンプ場
宿泊エリア(テントサイト)に車を乗り入れられるキャンプ場のこと。
トイレ・炊事場・シャワー・ゴミ処理場など、車中泊をするのに必要な設備がそろっている場所がほとんど。
キャンプの宿泊手段として車中泊を取り入れたい方や、焚き火やBBQも楽しみたい方にピッタリ。
「道の駅」や「サービスエリア」も車中泊スポットのひとつとしてイメージしている方が少なくありませんが、道の駅やサービスエリアはあくまでも休憩施設のため、原則として車中泊は禁止されています。
ただし、施設によっては車中泊専用の施設・設備が設けられており、車中泊が許可されているケースも。道の駅やサービスエリアでの車中泊を希望する場合は、必ず事前に確認をしましょう。
▼車中泊ができる場所についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
車中泊できる場所を専門家が解説! 道の駅・RVパークなど種類別の特徴も紹介。
▼車中泊ができる道の駅はこちらの記事をチェック!
【全国版】車中泊できる道の駅おすすめランキング|ルールや注意点も徹底解説
どんな車で車中泊するべき? 選び方のポイントを解説
Honda「ZR-V」は、後部座席を倒すだけでほぼフラットな床面を確保できる
車中泊はどんな車でもできるわけではなく、「フルフラットの可否」「車中泊スペースの広さ」「収納スペースの有無」の3点に注目して車を選ぶのが大切です。
ここでは、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
フルフラットの可否
フルフラットになるかどうかは、寝床を確保する上で非常に重要なポイントです。
後部座席を倒してスペースを確保できても、傾斜や凹凸があると身体が痛くなったり、寝心地の悪さを感じたりしてしまいます。また「ヘッドレストを取り外す必要がある」「凹凸解消のためにマットを敷く必要がある」といった場合、準備が手間に感じてしまうことも。
より楽に車中泊するためには、フルフラットになることに加えて、フルフラットにするまでの手順が簡単な車を選びましょう。
車中泊スペースの広さ
Honda「ZR-V」の車内を車中泊仕様にコーディネートした様子
車内の長さや高さは車によって異なるため、車中泊スペースの広さも確認しましょう。特に「仰向けに寝られる奥行きがあるか」「座って過ごすときに天井に頭がつかないか」は必ずチェックしておきたいポイントです。
車内が広めの車であっても、実際に車中泊スペースとして使える範囲は狭い場合も考えられます。
就寝時はもちろん、座って過ごすシーンや着替えをするシーンなどのことも想定して確認しておくと、よりベストな車を選べるはずです。
収納スペースの有無
連泊での車中泊や車中泊キャンプでは荷物が多くなりがちなので、収納スペースの有無も必ず確認するようにしましょう。
荷物が少ない場合でも、床下やシートの下などに収納スペースがあると、車中泊スペースが広く保てるので便利です。
必需品&あると便利なグッズは? 車中泊の持ち物リスト
季節や環境にもよるものの、車中泊をする際に最低限必要なのは以下3つのグッズだけです。
- 寝具(マットや寝袋)
- 照明(LEDランタンなど)
- 目隠し(シェードやカーテン)
※季節によっては冷暖房器具も必要
加えて、以下のリストに記載しているグッズも持っていくと、より快適に車中泊を楽しめます。
- テーブル
- ポータブル電源
- IHクッキングヒーター
- 調理器具
- カトラリー
- クーラーボックス
- 快眠グッズ(耳栓やアイマスク)
- 衛生用品(ティッシュや消毒用アルコール)
- 車用網戸
ここでは、車中泊の必需品である、寝具・照明・目隠しについて、選び方のポイントを解説します。
1.寝具
寝具は自宅用のマットやかけ布団でもOKですが、車中泊にはアウトドア用のマットと寝袋がおすすめです。
アウトドア用のマットと寝袋は収納性に優れるため、積み下ろしがしやすい上に、車内に置いていても幅を取りません。また断熱性や保温性のバリエーションが広く、季節ごとに最適なアイテムを選べるのも魅力です。
特にマットは、サイズ・形状のラインアップが豊富で、車中泊スペースや寝心地の好みにあわせたモデルを見つけやすいでしょう。
2.照明
車中泊用のライトは100円均一ショップでも手に入る(画像はダイソーの「炎・白切替調光ランタン」)
車の室内灯をつけっぱなしにするとバッテリーが上がる原因になるため、照明器具を用意しましょう。ガソリンランタンやオイルランタンのように火を使うものは車内で使うと危険なため、必ず電気式の照明器具を選んでください。
好みや予算に応じて照明を選ぶのがベストですが、コンパクトかつ高照度なLEDランタンを選べば、室内灯としても、懐中電灯としても活躍してくれます。
▼こちらの記事ではLEDランタンなど車中泊に役立つ100均グッズを紹介しています!
コスパ最高! 車中泊で本当に便利な100均グッズを17アイテム厳選
3.目隠し
ステップワゴンの純正アクセサリーには目隠し用のアイテムである「プライバシーシェード」もラインアップ
カーテンやシェードなどの目隠しは、車中泊中のプライバシーを確保する上で欠かせないアイテムです。外灯や日差しも防いでくれるので、安眠効果や車内の温度上昇を抑制する効果も期待できます。
シェードは使わないときに収納スペースを取ってしまいますが、付け外しが手軽です。車種専用品であれば、隙間なく設置できるのもメリット。
吸盤などで簡単に着脱できるシェードが多い!
一方で、カーテンはシェードに比べると付け外しに手間がかかるものの、デザイン性に優れており、車内空間をおしゃれにしたい方に最適です。
カーテンもマグネット式なら付け外しが楽になる(画像はJKM「マグネットカーテン」のMサイズ)
▼こちらの記事では車中泊のプロが厳選したマストアイテムと便利グッズを紹介しています!
車中泊のプロがおすすめ! 車中泊マストグッズ&便利アイテム40選
季節にあわせた対策も必要! 車中泊の暑さ&寒さ対策
春や秋の過ごしやすいシーズンであれば、寝具・照明・目隠しの3つがあれば車中泊できますが、夏や冬に車中泊をする場合には、季節にあわせた対策も必要になります。
暑さや寒さの対策をしていないと、車中泊中に体調を崩してしまう恐れも。ここでは、夏の暑さ&冬の寒さ対策についてお伝えします。
夏に必要なもの&暑さ対策
夏の車内温度は50℃を超えることもあるため、暑さ対策が必須です。
暑さ対策の第一歩として「涼しい場所で車中泊をすること」を心がけましょう。
標高が100m上がるごとに、気温は0.6℃下がるといわれています。地上が約25℃の夏日でも、標高1,000mの場所では約19℃になるため、比較的快適に過ごせるはずです。車のメリットは「移動ができること」なので、暑さを感じたら涼しい場所に移動してください。
ただし、いくら涼しい場所を選んでも暑さをしのぐには限界があるので「サンシェード」「車用網戸」「ポータブルエアコン」といった暑さ対策グッズを備えておくのも大切です。
先述のとおり、サンシェードは日光をさえぎり、車内温度の上昇を抑制する効果が期待できます。
暑さや直射日光による車内装備の劣化抑制にもつながる!(写真はダイソーで購入したサンシェード)
また車用網戸は、車内の風通しをよくするのに効果的。虫の侵入を防ぎながら、外気を取り込めるのがメリットです。
バックドア用の網戸も! 自作をするのもアリ(写真はクレトム「かんたん網戸 スライドドア用1枚入」)
より効率的に車内を涼しくしたい場合には、ポータブルエアコンを使うといいでしょう。「設置に手間がかかる」「電源の確保が必須」といったデメリットはあるものの、しっかりと車内温度を下げられるので、車中泊の頻度が多い方や車中泊に慣れてきた方にはおすすめの暑さ対策グッズです。
▼夏の車中泊におすすめの暑さ対策グッズはこちらの記事でチェック!
車用サンシェードってどれだけ効果あるの? 選び方や100均グッズでの自作方法も解説
【決定版】夏の車中泊におすすめのポータブルエアコン&暑さ対策
冬に必要なもの&寒さ対策
エアコンを切った車内は、屋外と同じぐらいまで冷え込みます。氷点下のなか長時間過ごすと震えや意識障害といった症状が現れるケースもあるため、冬の車中泊では必ず寒さ対策をしましょう。
寒さ対策として、まずは「車の断熱」と「服装の工夫」をしてください。
車の断熱にはサンシェードを活用し、窓から伝わる冷気をできる限りシャットアウトします。またステップから侵入する冷気も侮れないため、衣服を詰めた袋などでステップを塞ぐとより効果的です。
写真赤丸で示したステップ部分を塞いで、冷気の侵入を防ごう
服装は、登山などで用いられる「レイヤリング」という重ね着の考え方をベースに、肌着・中間着・上着を選び、環境に応じて細かく調整できるようにしましょう。
マフラーや手袋など、首・手首・足首を温められるグッズも取り入れるのがベスト!
さらに「R値(熱抵抗値)が高いマット」や「快適使用温度がマイナス7℃前後、または使用可能温度がマイナス14℃前後の寝袋」を選ぶことで、就寝時の冷えを防げます。カイロや湯たんぽといった防寒グッズも併用すれば、より暖かく過ごせるでしょう。
寒さが厳しい場合には、電源を確保した上で暖房器具を導入するのもおすすめです。
車中泊に特化した「FFヒーター」のほか、電気毛布やパネルヒーターのように自宅でも使える暖房器具もあるため、予算や車中泊の頻度に応じて適切な暖房器具を選んでくださいね。
▼車中泊におすすめの暖房器具はこちらの記事でチェック!
車中泊用の暖房は何がおすすめ? 種類や注目製品を厳選してご紹介
ルールやマナーを守ろう! 車中泊の際に注意したいポイント
水場やトイレなどの共用部分をキレイに使うのは最低限のマナー
車中泊をする際には、以下のようなマナーを守るのが大切です。
- トイレや水場などの共用部分はキレイに利用する
- ゴミは決められた場所に捨てるか持ち帰る
- エンジンをかけっぱなしにしない
- 騒音に気をつける
- 施設ごとに決められているルールは必ず守る
車中泊特有のマナーとして注意したいのが「エンジンをかけっぱなしにしない」という点。エンジンをかけっぱなしにすると、大気汚染や騒音につながってしまいます。積雪がある地域では、雪でマフラーが塞がれ、車内に排気ガスが逆流する恐れもあるため、エンジンのかけっぱなしは絶対にやめましょう。
上記以外にも、車移動ができる時間帯や火気の使用の可否など、施設ごとに異なるルールもあります。「うっかりルール違反をしてしまった」ということにならないよう、注意してくださいね。
プラスアルファで取り入れて! 車中泊を快適にするアイデア
最後に、筆者がこれまでに実践してきた「車中泊をより快適にするためのアイデア」をご紹介します。
ここからご紹介するアイデアも取り入れることで、もっと楽しく、快適に車中泊を満喫できるはずです。
車中泊アプリを活用する
車中泊できる場所や入浴施設を探せる便利なアプリ
まずおすすめしたいのは、無料アプリの『道の駅+車中泊マップ drivePmap v3』。全国の道の駅やRVパーク、一部の入浴施設を同時に検索できる便利なアプリで、筆者のお気に入りです。
有料オプションを追加すると、オートキャンプ場・サービスエリア・パーキングエリアなども検索できるほか、シャワーやAC電源などの付帯設備による絞り込み検索も可能になります。無料でも十分に役立つアプリなので、無料で利用してみて、車中泊の頻度が増えたらオプションを追加するといいでしょう。
iOS専用アプリですので、iPhoneやiPadを利用している方はぜひチェックしてみてくださいね。
道の駅の総菜などで料理の手間を省く
地域の名産品を食すのも車中泊の楽しみのひとつ(写真は山梨県都留市の名産品「八朔巻寿司」)
食事は車中泊の楽しみのひとつで、「車中飯」という言葉もあるほどです。とはいえ、初心者が車内で料理をするとなると、道具をそろえることや片付けなどに手間がかかるのも事実です。
初心者のうちは、道の駅やサービスエリアでお総菜を購入するのがおすすめ。手間を省けるだけでなく、土地の名物を食べながら、車内で旅情に浸れるメリットもあります。
車中泊に慣れてきたら、電気調理器を使って車内での調理に挑戦してみましょう。
▼簡単に作れる車中飯レシピはこちらの記事でチェック!
車中泊で“火を使わない”簡単ウマメシ・レシピ vol.1 ハマごはんさん監修「おにぎりで作る絶品ごはん」
ニオイ対策も忘れない
車載用空気清浄機や消臭スプレーを活用しよう
車中飯を食べたあとや連泊をした際には車内にニオイが残りやすいため、ニオイ対策にも気を配りましょう。
ニオイ対策としては、換気が一番大切です。車用の網戸を活用すれば、虫対策をしつつ手軽に換気ができます。またこまめに車内を掃除したり、消臭スプレーや置き型タイプの消臭剤を使ったりすると、よりニオイを防げます。
予算に余裕がある方は、車載用の空気清浄機を導入するのもおすすめですよ。
まとめ:お気に入りの車で車中泊に出かけよう
車中泊は旅行やキャンプの宿泊手段としてはもちろん、それ自体をレジャーとして楽しめるものです。
必要な持ち物はそれほど多くなく、過ごしやすい時期であれば寝具・照明・目隠しさえあればOK。生活の軸足を車に置くバンライフと比べると、気軽に始められるのも魅力です。
一方で、夏や冬に車中泊をする場合には暑さ・寒さ対策が必要になります。準備が不十分なまま夏や冬に車中泊をすると、思わぬ事故や体調不良につながる恐れもあるので注意しましょう。
初心者の方は、春先などの過ごしやすい時期から車中泊を始めるのがおすすめですよ。
車中泊ができる場所は限られている点や、守るべきルールやマナーがある点には気をつけなければいけませんが、車中泊には楽しいことがたくさん待っています! 今回ご紹介したポイントを参考にしつつ、お気に入りの車で、車中泊ライフを楽しんでくださいね。
※この記事は、カエライフに2024年3月22日に掲載されたものです。施設によって営業時間の変更や休業の可能性があります。おでかけの際には公式HPでご確認ください。また、事前にお住まいの地域やお出かけ先の情報を確認し、ご計画をお願いいたします。
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