2021年12月01日 10:20 掲載

交通安全・防災 雪道での事故はスタッドレスタイヤに注意!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第4回


話・長山泰久(大阪大学名誉教授)

初めての雪道走行が"アルプス越え"

長山先生:いやいや、そんなことはありません。雪道を走った経験は数えるくらいです。私は昭和33年(1958年)に免許を取って、2年後にドイツに留学したのですが、2月の寒い時期にフランスのナポレオン街道を通って、地中海のカンヌ・モナコまで行ったことがあったのですが、その時、初めて雪道を運転しました。

編集部:初めての雪道がフランスからモナコのナポレオン街道ですか。何とも豪華な雪道ドライブですね。危険な目には遭わなかったのですか?

長山先生:ところどころ雪は積もっていましたが、メインである街道の除雪は完璧で、特に問題を感じることなくドライブ旅行を満喫したものです。2回目も留学時で、人を案内してスイスの各地をドライブした時、スーステン峠という山道を走りましたが、ここも除雪が行き届いていて問題なく通行できました。

編集部:人生初の雪道走行がヨーロッパで、しかも特に問題なく走れたなんて、でき過ぎですね。

長山先生:スーステン峠の入り口付近に「雪のため峠閉鎖」の看板があったのを見落として、山頂近くまで行ってしまう無駄な苦労はありましたが、危険な目には遭いませんでしたね。それで雪道にも抵抗がなくなり、帰国してから白馬までの雪国ドライブを決行してしまったわけです。

編集部:そこで凍結路面の怖さを初めて経験したのですね。名神高速を下りてからの一般道は問題なかったのですか?

長山先生:白馬に至る県道では轍にタイヤを入れてスムーズに走っていたのですが、白馬近くの青木湖に沿った上りの左カーブで雪の壁に突っ込んでしまいました。オーバースピードだったと思います。車は壊れなかったのですが、タイヤがスリップして自力で脱出できず、止まってくれた運転者さんたちに車を持ち上げてもらったり、タイヤの下にござを敷いてもらうことで何とか脱出できました。

編集部:長山先生も若かりし頃はそんな経験をしているのですね。

長山先生:雪道に慣れていない車が1台でもいると、事故の危険だけでなく、周囲の車にもたいへん迷惑を掛けるものだと自戒したものです。私が住んでいる大阪では年に1、2回くらいしか雪は降りませんが、無理に車で外出して動けなくなったら、通行の障害になってしまうので、車の使用は控えます。特に坂道は恐いので、車は使わないようにしますね。

月刊『JAFMate』 2015年1・2月合併号掲載の「危険予知」を元にした
「よもやま話」です


【長山泰久(大阪大学名誉教授)】
1960年大阪大学大学院文学研究科博士課程修了後、旧西ドイツ・ハイデルブルグ大学に留学。追手門学院大学、大阪大学人間科学部教授を歴任。専門は交通心理学。91年より『JAF Mate』危険予知ページの監修を務める。

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