2022年01月25日 17:10 掲載

旧車 突貫工事でWRC初優勝のコルトランサー。特別なランエボVI。トヨタ博物館「激走!!2.5次元 ヴゥオオーン!! WRC」より


くるくら編集部 小林 祐史

エボ6.5とも呼ばれる、特例から生まれたグループAマシン

展示されている車両は2001年仕様のランサーエボリューションVIのレプリカ

展示されている車両は2001年仕様のランサーエボリューションVIのレプリカ 写真=小林祐史

 1997年からWRCの車両規定は、改造範囲の狭いグループAから、エンジンや駆動方式も改造できるWRカーへと変更された。しかし参加車両はWRカーのみとせず、グループAでも可とする移行期間が設けられた。

 そこで三菱は1997年以降もグループA規定のランサーエボリューションIIIIVVVIで参戦を続けた。ドライバーのT.マキネンは1996年から1999年の4年連続でチャンピオンを獲得。ライバルがWRカーの車両で参戦する中での連覇だったが、2000年になると三菱もWRカーの開発をスタートさせた。

 そのWRカーの実戦投入は200110月のサンレモラリーが予定され、それまではグループAのランサーエボリューションVIで戦わなくてはならなかった。当然、ライバルのWRカーと比べ戦闘力は劣る。そこで三菱はWRCの車両規定を統轄するFIA(国際自動車連盟)に、2001年中にWRカーを実戦投入することを条件に、ランサーエボリューションVIへグループA規定では禁止されている改造(変更)許可を申し入れた。それはリアサスペンションの取り付け位置と、エンジンのフライホイール変更(軽量化)だった。ちなみにこの2つはWRカーでは改造OKな内容である

 これが認められ、2001年仕様のランサーエボリューションVIは、「エボ6.5」という通称で呼ばれることとなる。そして「エボ6.5」は、この改良で戦闘力を増し、開幕戦モンテカルロ、第3戦スウェーデン、第8戦サファリラリーで優勝、チャンピオン争いを演じることになった。

 ところがである。待ち望んでいたWRカー仕様のランサーエボリューションWRCがシーズン後半4戦に登場したものの、期待の性能を発揮できないままとなった。このため、T.マキネンと「エボ6.5」は奮闘の甲斐なく、このシーズンをランキング3位で終えることになった。

ランサー エボリューションVI
2001年モンテカルロラリー優勝車 諸元

全長:4350mm
全幅:1770mm
全高:未発表
ホイールベース:2510mm
車両重量:1230kg
エンジン:4G63 (4DOHC) 1997cc
最高出力:213.3W(290ps)/6000rpm
最大トルク:510Nm(52kg-m)/3500rpm
ドライバー/コドライバー:T.マキネン/R.マニセンマキ

ランサーエボリューションVIが活躍した三菱のWRC2001年の動画


コルトランサー、ランエボVIの詳細な写真は
下記の「この記事の写真を見る」をクリック

三菱のラリーカーに関する記事