2022年01月07日 19:20 掲載

旧車 日産はサファリラリーで強かった!
240Z、バイオレットPA10を激写。
トヨタ博物館「激走!!2.5次元 ヴゥオオーン!! WRC」


くるくら編集部 小林 祐史

サファリラリー4連覇の偉業を達成したバイオレット

サファリラリー4連覇を記録したバイオレットPA10

サファリラリー4連覇を記録したバイオレットPA10 写真=小林祐史

 240ZでWRCにおける地位を確立した日産だが、排ガス対策のため1972年から海外ラリーでのワークス活動が控えられた。日産は表立ったワークス活動を1979年まで休止していたが、その間も現地法人や輸入代理店などを通じてラリーカーの開発を続けていた。

 そして排ガス対策に目途がつくと、1979年サファリラリーから本格的なワークス活動をバイオレットPA10で再開した。このバイオレットPA10は、ワークス活動が休止中だった1978年シーズンから開発をしていた車両で、1979年のサファリラリーでの戦闘力は、すでに高いレベルで仕上がっていた。さらにドライバーは1972年東アフリカ・サファリラリーで優勝したS・メタという布陣。これで1979年サファリラリーを優勝した。以後のバイオレットとメタのコンビネーションは、サファリラリーで絶対的な力を発揮し1982年までの4連覇を果たす。

 バイオレットPA10は多くの好成績を残したが、1982年からWRCの車両レギュレーションが従来のグループ4から、プロタイプ車両のようなマシンでも参戦できるグループBへと移行したため、日産は車両を240RS(シルビア)へ変更してWRCへの参戦を継続した。

当時のサファリラリーを走るバイオレットPA10

当時のサファリラリーを走るバイオレットPA10 写真=日産

バイオレットPA10
1982年サファリラリー総合優勝車 諸元

年式:1982
型式:PA10
全長:4080mm
全幅:1600mm
全高:1390mm
ホイールベース:2400mm
トレッド(前/)1335/1330mm
車両重量:1080kg
エンジン:LZ20B (44バルブ DOHC) 1975cc
最高出力:169kW(230ps)/7200rpm
最大トルク:245Nm(25.0kgm)/5200rpm
サスペンション(前/):ストラット/5リンクコイル
ブレーキ(前/):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ:185/70SR14 / 195/70SR14( SP52R)
ドライバー/コドライバー:S.メタ/M.ダゥディ


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