2018年09月28日 13:04 掲載

ニュース・プラス 台風21号の被害調査レポート。
強風による被害は「ガラス」が断トツ!


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くるくら編集部 大坂 晃典

 9月初旬に上陸した台風21号が、猛烈な暴風雨によって各地に甚大な被害を与えたのは記憶に新しい。大きなトラックが横転したり、工場の屋根が吹き飛ばされる光景を、ニュースを通して目の当たりにされた方も多いのではないだろうか。そんな状況を背景に、シェアリングテクノロジー株式会社が、2018年9月初旬の台風21号による被害相談データ7,443件をもとに実態を検証。被害の実態についての調査結果を発表した。

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9月初旬に上陸した台風21号は未曾有の強風で甚大な被害をもたらした。

集合住宅の被害は、8割以上が「ガラス」に集中

 まずは、建物別の被害箇所の傾向についての調査結果を見ていきたい。

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シェアリングテクノロジー株式会社に寄せられた4,290件の被害相談数をデータ化。調査年月:2018年9月初旬。

 上記の表で見ると、今回の台風ではガラス破損の被害が目に見えて多かったことがわかる。

集合住宅でガラス被害が多い理由とは?

 一般的に、建物は高層階になるほど風が強くなる。さらに、高層階だと風をさえぎるものがないため、強風による被害が多くなってくる。集合住宅の被害の中でガラスのアクシデントが多いのは、こうした強風の影響が大きい。

 さらに、強風に乗って飛んでくる瓦などの飛散物もガラス被害の原因に。たとえ飛んできたのが小石であったとしても、強風が伴えばその威力は侮れない。実際に、2005年に巨大台風がアメリカを襲った際、高層ビルの窓ガラスの多くが小石などの飛散物によって破壊されたという事例が確認されている。マンションなどの高層階であっても飛散物による被害と無縁というわけではないのだ。

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台風21号でガラス被害が多かったのは、どの都道府県?

ガラス被害が断トツで多かったのは大阪府!

 続いては、台風21号でガラス被害が多かった都道府県TOP5を調査した。

都道府県別のガラス被害相談件数の割合

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※シェアリングテクノロジー株式会社に寄せられた1,411件のデータに基づく。調査年月:2018年9月4~5日。

 この結果から、突出してガラス被害が多かったのは大阪府であったことがわかる。日本三大都市の1つである大阪府には、多くの高層ビルやマンションが建てられており、強風の影響を受けやすかったと考えられる。また、台風による暴風は地形の影響を受けやすく、特に高層ビルの周辺は「ビル風」という強風が発生しがち。この「ビル風」によって強風がより威力を増した結果、大阪府で多量のガラス被害が発生したのではないだろうか。調査を行ったシェアリングテクノロジーサービス株式会社では、大阪府だけに甚大な被害が集中した理由を上記のように推測している。

最も台風が発生しやすいのは8月だが、この時期も油断は禁物!

 最後に台風への対処法について紹介したい。下表は月ごとに台風の接近回数を調査したものだ。

月別の台風の接近回数

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※データ出典:気象庁「台風の統計資料」。調査年月:2013年1月~2017年12月。

 この表を見ても台風のピークは8月であり「夏に襲来する」といったイメージが強いが、9月から10月にかけても、それなりの数の台風が来ていることがわかる。台風による被害を最小限に留めるためには、これからの季節も油断はせず、事前に対策をとっておくことが得策だと言える。

 すぐにできるガラス被害対策としては「ガラス窓の付近には、なるべくモノを置かない」「ガラス窓に保護フィルムを貼り、割れた際の飛散を防ぐ」といったものが挙げられる。もしガラス用の保護フィルムがない場合は、はがしても跡が残らないような養生テープを窓ガラスにバツ印で貼ることでも飛散を減らせるので、参考にしていただきたい。