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クルマ最終更新日:2018.09.28 公開日:2018.09.28

「頭文字D」のハチロクなど、京商から入門用トイラジコンで新登場

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京商の新型トイラジコン「ファーストミニッツ」シリーズ。第1弾は「頭文字D」を題材とし、作中の人気3車種が登場。

 「頭文字D」といえば、”ハチロク”ことトヨタ「スプリンター トレノ」が活躍する、全48巻の累計発行部数が約5000万部という大人気コミック。同作品に登場する人気3車種が、新型トイラジコン「FIRST MINI-Z(ファーストミニッツ)」シリーズの第1弾として、総合ホビーメーカーの老舗である京商から発売が開始された。

 今回登場したのは、主人公の”最速のダウンヒラー”藤原拓海が乗る「ハチロク」と、作中で1、2を争う人気キャラクターである高橋兄弟が乗るマツダ「FC3S型RX-7」(兄・涼介)および「FD3S型RX-7」(弟・啓介)の合計3車種となっている。ボックスアートや、ナンバープレートはアニメ新劇場版がベースだ。

「ミニッツ」シリーズの入門用「ファーストミニッツ」シリーズ

 「ファーストミニッツ」シリーズは、京商が1999年から発売を開始した、手のひらサイズながら本格的な走りを楽しめる小型ラジコンである「MINI-Z(ミニッツ)」シリーズの入門用という位置付けだ。「ミニッツ」シリーズは車種が豊富なことに加え、オプションパーツによるチューニング(性能強化)やカスタマイズ(外見変更)などが好評を博し、現在では世界40か国で楽しまれている。そんな「ミニッツ」シリーズを、誰でも気軽に、なおかつ家庭内でも楽しんでもらえるようにと、入門用として新たに開発したのが今回の「ファーストミニッツ」シリーズだ。

 「ファーストミニッツ」シリーズは、「ミニッツ」シリーズのようにチューニングやカスタマイズこそできないが、価格はラジコン本体やコントローラーなどがワンセットになって4980円(税別)。「ミニッツ」シリーズが2~3万円の価格帯の本格的なホビーに対し、買い求めやすい価格に設定されている。

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「ミニッツ」シリーズ、そして今回の「ファーストミニッツ」シリーズは、手のひらに載るコンパクトさ。全長は130mm。

 ラジコン本体は単三アルカリ電池2本で走行可能(コントローラーにも同じく単三アルカリ電池2本必要)。連続走行時間は新品の電池で約60分。それから、無線の周波数帯は免許の要らない2.4GHzを利用しており、コントローラーとラジコン本体のペアリングも自動的に行われる。最大12台で混信することなく走れるので、ユーザーを集めてレースイベントも開催可能だ。

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単三アルカリ電池2本でラジコン本体の走行が可能。コントローラーにはそれとは別に2本必要。合計4本用意すればすぐに遊べる。

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「ファーストミニッツ」シリーズの特徴は?

すべての人がラジコンの醍醐味を満喫できる3点の特徴!

 「すべての人がラジコンの醍醐味を満喫できるように」というコンセプトのもと、「新リアルドライブ機構」、「モード切り替え」、「自宅でタイムアタック」という3点を重視し、ほかのトイラジコンとの差別化を図ったという。

 「新リアルドライブ機構」とは、ステアリングホイールおよびスロットルトリガーを備えたコントローラーを標準装備していること。かつてのラジコンのコントローラーといえば、ジョイスティック型のプロポというイメージだった。しかし1980年代の終わりぐらいから、実車と同じ感覚で前輪の舵角を調整できるステアリングホイールと、速度調整をトリガーの上げ下げで行える方式が普及。今ではこの方式が一般的で、より感覚的にラジコンを操縦しやすくなったのである。

 しかも今回のコントローラーは、業界初となる100分の1秒まで計測可能なストップウォッチを搭載している点がポイント。タイムアタックを行いたいとき、わざわざスマホの時計アプリなどを使わなくても済むというわけだ。

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同梱されているコントローラー。ステアリングホイールとスロットルトリガーを備えている。

 そして2点目の「モード切替」とは、最高速度の切り替えのこと。コントローラー背面にスイッチがあり、最高速度が時速7kmのトレーニングモード(Low)と、時速10kmのレースモード(High)を切り替えられる。「ファーストミニッツ」シリーズは28分の1スケールなので、実車に置き換えた場合のスケールスピードはトレーニングでも時速196km、レースだと時速280kmになる。

 3点目の「自宅でタイムアタック」とは、6個のミニパイロンが同梱されているため、自宅でちょっとしたコースを作って練習したりタイムアタックしたりしやすいということ。

 ちなみに「頭文字D」なので、主人公の藤原拓海のホームコースである秋名のワインディングロードを28分の1で再現したいところだが、コースの全長は何kmもあり、28分の1でも数百m必要となるので、すべてを再現するのは難しそう。劇中で数々のドラマが生まれた5連ヘアピンなど、部分的にレイアウトしてみてはどうだろうか。

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パイロンがあると、より雰囲気が出てくる。

京商ならではの技術が盛り込まれて走りの安定性を実現

 京商がこれまで培ってきたラジコン用車両の技術を投入したことで、ほかのトイラジコンとは一線を画した性能を持ち、安定した走りを実現したという。最も走りの安定にかかわるのがサスペンションだ。フロントには、走行路面の小さな凹凸に対応するシングルショックスプリング式を採用。リアはユニークで、後輪2輪とモーターを載せたフレーム全体を、しなりのある樹脂製のTバーを介してボディに接続している。このTバーがリーフスプリングのような役割をはたして、安定走行のカギになるわけだ。まさにラジコンならではのサスペンションである。

 またモーターは、室内スペースで走行させるのに必要かつ十分なスピードとパワーを有するモーター(130クラス)が採用されている。同様にタイヤも室内走行を見据えており、フローリングからカーペットまで対応するオールマイティな特性を持つラバータイヤが装着されている。

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機構的な特徴をまとめた図。

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鑑賞用レベルのボディの出来映えに迫る!

スケール感を重視したボディは鑑賞用としても通用!

 トイラジコンだからといって、ボディも妥協しておらず、鑑賞用として通用するレベルで設計されたのが「ファーストミニッツ」シリーズの特徴でもある。スポンサーロゴも、京商のダイキャストモデルと同様の精密なタンポプリント(印刷)仕上げを採用している。それでは、3台をそれぞれ紹介しよう。

トヨタ「スプリンター トレノ」(AE86型)

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「藤原とうふ店」号。もともとは、主人公・藤原拓海の父・文太が若い頃にラリーストをしていたときの愛車で、現在は藤原とうふ店の配達用車両。配達用とは思えないほどチューンされている。拓海は実は中学生の頃から無免許で手伝いとして毎朝とうふの配達をやらされており、文太のコーチングにより、18歳で免許を取った時点でハチロクを手足のように操れるレベルとなっていた。アニメ新劇場版のオフィシャル「ハチロク」の記事はこちら

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ある意味、これはスポンサーロゴといっていいかもしれない「藤原とうふ店(自家用)」。ただし、作中では実家のとうふ店が儲かっているようにはあまり見えなかった。

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リアビュー。ナンバーはもちろん新劇場版仕様。非常に細かいが、車名やグレード名なども忠実に再現している。ファストバックスタイルのため、リアにはウイングはもちろん、小型のスポイラーすら装着していない。

マツダ「サバンナRX-7」(FC3S型)

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2代目「RX-7(FC)」。劇中では、型式を略して「FC」と呼ばれた。序盤の最大のライバルとして登場した、高橋涼介の愛車。高橋兄弟の兄である涼介は、群馬大医学部に通う明晰な頭脳を持ち、イケメンで、親は医者で裕福な家庭育ち、ドラテクも超A級という、すべてがそろっており、拓海に引けを取らない人気がある。拓海は、のちに涼介が結成する県外遠征のスペシャルチーム「プロジェクトD」に参加し、彼によって鍛えられていく。「FC」に関する記事はこちら

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「FC」のリトラクタブル式ヘッドランプが上がった状態のデザインが採用されている。かつて涼介が一匹狼の走り屋として名を馳せていた時代には、本拠地が赤城山であることから、「赤城の白い彗星」と呼ばれた。拓海とは、弟の啓介らを率いて、走り屋チーム「レッドサンズ」のリーダーとして対決した。

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リアは「ハチロク」と同じファストバックスタイルだが、「FC」には控えめなリアスポイラー(ウイング)が装着されている。

マツダ「RX-7」(FD3S型)

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高橋兄弟の弟、感覚派の啓介の愛車、3代目「RX-7(FD)」。啓介はこの「FD」で拓海の「ハチロク」とバトルし、最初に負けた相手(非公式、公式なバトルで計2回負けた)。しかし、第2部では涼介の誘いを受けて拓海とともに「プロジェクトD」に参加し、チームメイトでありながら最大のライバルとなる。そして、涼介すら驚愕するドライバーに成長していく。県外遠征で、地元チームとのバトルでヒルクライムを主に担当した。「FD」に関する記事はこちら

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作中では、若干ながらステッカーが貼られており、それらもきちんと再現されている。涼介の「FC」に倣って、ステッカーをベタベタと貼らず、品良くおごそかに貼っている。それがレッドサンズの流儀。

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涼介の「FC」と比較するとかなり大型なのが特徴の「FD」のリアウイング。「RX-7」は初代の「SA22C」型と2代目の「FC」は、デザイン的に直線的な部分が多いことから通じるイメージがあるが、「FC」→「FD」は車名を変えてもいいのではないかというぐらい、大きく変わり、曲面が多用されるデザインとなった。

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「ファーストミニッツ」シリーズでドリフトはできるのか?

ドリフトは可能? レースイベントは開催される?

 「頭文字D」の人気トップ3といっていい3車種である以上、少なくとも「ハチロク」ではドリフトさせてみたいと思う方もいることだろう。テクニック的に可能なのか京商広報に問い合わせたところ、「『ミニッツ』シリーズは基本的にはグリップ走行を楽しんでいただくものですが、フローリングの床なら難易度は高いのですが、滑らせることは可能です。一方、「ファーストミニッツ」シリーズでは家庭内で遊べるようにと出力などを抑えていますので、ドリフトは難しいと思います。機構的にも負担がかかりますので、オススメしません」という回答だった。

 また京商は、ラジコンによるレースイベントを日本各地で開催している。そこで、「ファーストミニッツ」シリーズで参加できるイベントがあるのかも確認してみた。すると、現時点ではまだ予定がないそうだが、ユーザーの要望が多ければ、「ファーストミニッツ」シリーズ用のレースイベントを開催する可能性もあるとのことだった。

 そして第2弾の予定も聞いてみたが、現在のところは未定だという。「頭文字D」には、人気キャラクターと車種はまだまだ豊富なので、女性走り屋コンビ、通称”インパクト・ブルー”のマコ&紗雪の「シルエイティ」(日産「180SX」に日産「シルビア(S13型)」のバンパーなどを取り付けたカスタマイズカー)などを期待したい。

京商ファーストミニッツのプロモーションビデオ 【ロング版】。2分39秒。

「ファーストミニッツ」シリーズ・スペック

全長×全幅×全高:130×70×35mm
縮尺:約28分の1スケール
重量:約110g(単三アルカリ電池を含まず)
最高速度
 トレーニングモード時:時速7km
 レースモード時:時速10km
操作可能距離:約30m
無線周波数:2.4GHz
同時走行可能台数:12台
本体用バッテリー:単三アルカリ電池2本
コントローラー用バッテリー:単三アルカリ電池2本
連続走行時間:約60分(電池が新品の場合)
対象年齢:6歳以上

【セット内用】
ファーストミニッツ本体×1
ストップウォッチ付き2.4GHzコントローラー×1
ミニパイロン×6
スポンサーロゴシール×1
トリム調整期×1
バッテリーホルダー×1
(電池は含まれていない)

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