クルマのある暮らしをもっと豊かに、もっと楽しく

クルマ最終更新日:2018.05.09 公開日:2018.05.09

今年は120周年記念で変革の年! パリモーターショー

np180508-01-01.jpg

前回のパリ・モーターショーの様子。画像提供:パリモーターショー

 世界5大モーターショーとされるパリモーターショー。同モーターショーは2年に1回、偶数年に開催されており、100万人を超える世界最大の来場者数を誇る(前回2016年は、107万2697人、取材ジャーナリストは1万人以上)。さらに、第1回はなんと19世紀末の1898年に開催され、今年で120周年。自動車の国際展示会として最も長い歴史を有しているのだ。

 ちなみに第1回の会場となったのがシャンゼリゼ通りとルーブル美術館をつなぐ形のチュイルリー公園が会場で、出展条件はショーの開催前にパリ⇔ヴェルサイユ間40kmを問題なく走行できることだったそうだ。これを達成できて初めて「真の自動車」として認められ、出展できたのだという。

 そんなパリモーターショーは120周年の2018年を変革の年としており、日本など各国をプレスカンファレンス開催のために回っている。日本では5月8日に開催され、今回の計画や特徴などが説明された。

120周年記念の2018年は変革の年!

 2016年までのスタイルから変更される部分だが、まず、母国フランス語での名称が変わり、「ル・モンディアル(Le Mondial)」となる。

 そして会期も大幅に短くなる。従来は、3回の週末を挟む長期間で開催されていたが、一般公開は10月4日(木)~14日(日)で、11日間に短縮された。これは、長すぎるという意見が多かったことに対応したからだという。

 その代わり、4日(木)~6日(土)、10日(水)~12日(金)の合計6日間は夜22時まで開催する予定で、会社帰りにも見に来られるようにしたという(夕方からの割り引きチケットも用意)。ちなみに初日の4日は、レディースナイトという女性向けの日にもなっている。

np180508-01-02.jpg

会期一覧。一般は10月4日から11日まで。プレスデーは4輪が10月2日と3日、2輪が3日。業界関係者用のモンディアル・テック(Professional BtoB Show)は10月2日(図中では1日午後)から6日まで。スペシャルイベントは、9月30日、10月1日、5日、6日。2日と3日は夜間に行われる予定。

np180508-01-07.jpg

プレゼンテーションを行った、パリモーターショー代表のジャン=クロード・ジロ氏。実は日本通で、剣道7段の腕前で、フランスチャンピオン9回、ヨーロッパチャンピオン6回の経歴を持つ。現在はかつてはフランス代表チームのキャプテンを務め、現在はコーチを務めているという。

→ 次ページ:
今回の展示の変更点や特徴について!

今回から3つの展示会を1度に回れる!

 また展示内容として大きな変更があったのが、これまではそれぞれ異なる会期・会場で開催されていた4輪車のパリモーターショーと2輪車のパリモーターサイクルショーが同時開催されること。さらに、超小型モビリティなどを対象とした「パリモビリティショー」も今回から開催されるが、それも含めてすべて1枚のチケットで見て回ることが可能だ。

np180508-01-05.jpg

1898年の第1回の会場となったのがチュイルリー公園で、1901年から1952年まではパリ市内8区にある大型の展覧会場・美術館であるグラン・パレで開催。そして1962年から現在まで会場となっているのが、ポルト・デ・ヴェルサイユ見本市会場。2018年も同見本市会場で開催される。ホール1、2の半分、4、5が4輪の会場で、3が2輪の会場、2の残り半分がモビリティの会場。ホール7では業界関係者向けのモンディアル・テックの会場。そのほか、ホール5の一部ではヒストリックカーによるエキジビションが開催され、ホール7の近くには試乗会の会場などが設定される。

 さらに、展示車両のラインナップとしては、これまでは一般の来場者が多かったことから、どちらかというと大衆車が多かったのだが、今回はスーパーカー&ラグジュアリー(高級車)ゾーンが設けられることになったことも特徴のひとつ。

np180508-01-03b.jpg

スーパーカー&ラグジュアリーゾーンのイメージ。

 そのスーパーカー&ラグジュアリーゾーンに日本メーカーとして出展することを発表済みなのが、アスパークだ。時速0→100km(ゼロヒャク)の加速性能で世界最高を目指し、プロトタイプが1.89秒を達成した「owl(アウル)」を出展する計画だ(「owl」の記事はこちら)。ちなみに「owl」は欧州を中心に世界限定50台の販売台数を計画しており、2019年内に納車開始。価格は350万ユーロ、日本円で約4億6000万円となっている。

np180508-01-04.jpg

アスパーク「owl」のプロトタイプ。パリモーターショーで本格的に受注を開始し、納車第1号は2019年を計画している。今回のプレスカンファレンスでは、アスパーク R&D事業部 電気自動車開発 シニアコンサルタントの川中清之氏が登壇し、「owl」のプレゼンテーションを行った。画像提供:アスパーク

→ 次ページ:
クラシックカーなど350台によるパレードを計画中!

パレードなどスペシャルイベントも予定!

 そして開会に先立つ9月30日(日)には、ヒストリックカーや各時代のエポックメーキングなクルマ、そしてスーパーカーなど350台によるパレードを計画中だ。まだ予定だが、コンコルド広場からスタートするという。

np180508-01-06.jpg

パレードのスタート地点として、現在パリ市と交渉中だというのがコンコルド広場に。そこに設置する予定のモニュメントのイメージ。

 そのほか、試乗会やワークショップ、カンファレンス、インタラクティブなイベントなど、さまざまな形のイベントを用意する予定とした。その中には、基本的には自動車業界および新テクノロジー関連企業の関係者のみが入場可能な、テクノロジー系イベントの「モンディアル・テック」などもある。

np180508-01-08.jpg

試乗会場のイメージ。中央に3台並んでいるのは、日産「ニューモビリティコンセプト」。こうした超小型モビリティも試乗ができるものと思われる。

 料金は、オンライン前売りチケットで大人14ユーロ、子ども(11~17歳)が9ユーロ、それより下の年齢は無料だ。

2018年5月9日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

この記事をシェア

  

応募する

応募はこちら!(3月31日まで)
応募はこちら!(3月31日まで)