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クルマ最終更新日:2019.08.14 公開日:2019.08.14

トヨタ・ハイエースやコースターなと、1000万円超のキャンピングカー

7月20日・21日に開催された「東京キャンピングカーショー2019」では、高額なキャンピングカーも多数が出展された。ここでは、出展車両のうちで、オプション設定も含めた展示車両の価格を参照にして1000万円オーバーの高額かつ大型のキャンピングカーを集めてみた。

 日本国内のキャンピングカーは、一般社団法人 日本RV協会が定めた8種類のカテゴリーに分類できる。その中で、最高峰のキャンピングカーであるフルコン、それに準じたセミフルコン、小型バスをベースとしたバスコンなどの大型キャンピングカーは大変高額だ。それらはベース車両がまず高額なこともあり、キャンピングカーもも高額になる。それに加えて装備も充実していることから、車両価格もトップクラスとなるのである。ここではランキング形式で、車両価格の安価な順に紹介する。第3位~第1位は外見に加えて車内も紹介した。価格はすべて税別だ。

第10位:1058万7010円「ACSプルミエM5.7」(RVビッグフット)

RV ビッグフット ACSプルミエM5.7

RV ビッグフットが出展した、「ハイエース」ベースのキャブコン「ACSプルミエM5.7」。全長5700×全幅1950×全高2680mm。排気量2690cc・最高出力160馬力ガソリンエンジン。乗車定員6名、就寝定員3名。車両本体価格は813万3100円(税別)だが、多数のオプション設定が追加され、また標準装備の機能強化が行われており、それらを含めた展示車両の価格は1058万7010円(税別)。

 第10位にランクインしたのは、RVビッグフット(埼玉県春日部市)が出展したキャブコン「ACSプルミエM5.7」だ。今回出展された「ハイエース」ベースのキャンピングカーの中で最高額の1台。250万円近いオプションの追加や標準装備の機能強化が行われ、数少ない1000万円オーバーの「ハイエース」ベースキャンピングカーとなった(1000万円オーバーの「ハイエース」ベースキャンピングカーは数台のみの出展だった)。「ACSプルミエM5.7」は、同社従来モデルの「ACSプルミエM5.6」の家具を無垢調材で製作したバージョンだ。ただしボディが10cm延長され、内部レイアウトも変更された。リアに常設ベッド(1850×1300mm)が用意されたことで就寝定員も増え、大人なら3人、大人2人+子ども2人といった家族でも利用しやすいキャンピングカーとなったのである。

標準装備:シンク(給排水タンク各20L)、アクリル二重窓、ルーフベント、キャプテンシート、クローゼット/リア固定ベッド、ダイネット(床絨毯)/L字ソファー、吊棚収納
電気系標準装備:サブバッテリー(105Ah)×2、走行充電システム、100Vコンセント、使用別外部入力コンセント(100V)、ソーラーパネル(155W)×2、インバーター(1500W)、12V自動充電器(25A)、IHヒーターコンロ、冷凍冷蔵庫(130L)、電子レンジ、地デジ対応TVアンテナ&BSアンテナ
展示車両のオプション装備:増設薄型ソーラーパネル(100W)×3、増設ソーラーパネル(155W)、TV本体&ナビ連動システム、LED照明付きサイドオーニング(3m)、マックスファン製ベンチレーター、ベバスト製FFヒーター&ヒーターコントローラー、リアヒーター、ヴォトロニック製400Sバッテリーモニター、外部電源、増設サブバッテリー×2、ポータブルトイレ(8L)および仕切り棚、セキュリティバー、家庭用エアコン(標準装備インバーター1.5kWを3kWに変更)、デザイントリム調光器付きLED照明、標準装備サブバッテリー(105Ah)×2を190Ahに変更

第9位:1124万7000円・独ホビー社製「オプティマ プレミアム T65HFL」(トーザイアテオ)

トーザイアティオ 独ホビー社製オプティマ プレミアム T65HFL

トーザイアテオが出展した、独ホビー社製モーターホーム「オプティマ プレミアム T65HFL」。国内ではキャブコンに分類されている。全長7010×全幅2330×全高2775mm。排気量2300cc・最高出力177馬力のディーゼルエンジン搭載。乗車定員6名で、就寝定員4名。車両本体価格は1023万円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1124万7000円(税別)。

 ドイツの大手キャンピングカービルダー・ホビー社の正規輸入代理店であるトーザイアテオ(埼玉県鶴ヶ島市)。日本には輸入されていないフィアットの大型バン「デュカト」をベースにした、モーターホーム「オプティマ プレミアム 」シリーズのキャブコン「T65HFL」が、1124万7000円(税別)で第9位となった。「オプティマ プレミアム 」シリーズは10種類のモデルがあり、「T65HFL」は全長が約7mもあるが、その中では最も全長が短い。キャンピングカーとモーターホームの明確な区分はないが、車中泊前提で各種設備を揃えており、なおかつ居住スペースに余裕のある大型キャンピングカー=モーターホームととらえて問題ない。「T65HFL」は、キャンピングカーとしてはトラックのキャビンを残してシャシーにキャンパーシェル(居住スペース)を架装したキャブコンに分類されている。

標準設定:サンルーフ、給水タンク(100L)、排水タンク(96L)、LPGガス式温水装置&シャワー、LPGガス式調理器具、カセット式トイレ、遮光カーテン、サイドオーニング(3.75m)、プルダウンベッド、収納庫(ワードローブ)、FFヒーター
電気系標準設定:サブバッテリー(92Ah)、外部電源、ルーフベンチレーター、冷蔵庫(140L)、LCD集中パネル、電動ステップ
展示車両のオプション設定:右ハンドル、L型シート、120L給油タンク、ステアリングスイッチ、純正アルミホイール、追加バッテリー、FIAT AEBS(衝突被害軽減ブレーキ)システム 

第8位:1168万6000円・アドリア社製「マトリックス シュプリーム 670 DL」(デルタリンク) 

デルタリンク スロベニア・アドリア社製 マトリックス シュプリーム 670 DL

デルタリンクが出展した、スロベニア・アドリア社製モーターホーム「マトリックス シュプリーム 670 DL」。国内ではキャブコンに分類される。全長7503×全幅2299×全高2810mm。排気量2300cc・最高出力180馬力のディーゼルエンジン搭載。乗車定員は5名、就寝定員は4名(+子ども1名)。車両本体価格は1098万円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1168万6000円(税別)。

 1168万6000円の僅差で8位となったのは、東欧のスロベニアに本拠を置く大手キャンピングカービルダーのアドリア社製「マトリックス シュプリーム 670 DL」。正規輸入代理店であるデルタリンク(岡山県倉敷市)が出展した。「マトリックス シュプリーム」は”クロスオーバーモーターホーム”と銘打たれたシリーズ。多彩なスタイルのモデルを特徴とする。基本モデルは、上画像の全長約7.5mの「670 DL」と約7.3mの「670 SL」の2種類だ。「670 DL」は乗車定員は5名で、就寝定員は4名に加え子どもが1名までなら寝られる。アドリア社製のキャンピングカーのボディは「アドリアコンプレックス(複合)ボディ」と呼ばれ、空力も考慮した流麗なデザインが特徴だ。「マトリックス シュプリーム」シリーズもフィアット「デュカト」がベース車両である。

標準装備:給水タンク140L、排水タンク85L、ビルトイン式調理器具、ガス式ボイラー、FFヒーター、ガス式ボイラー、カセット式トイレ、収納庫(外部収納)、エンジンおよびシャシーのアップグレード、16インチアルミホイール
電気系標準装備:サブバッテリー、外部電源、冷蔵庫(142L)
展示車両のオプション装備:インバーター、ソーラー充電、電子レンジ、右ハンドル、キャビンウインドー冬用カーテン、サイドオーニング

第7位:1180万円・独デスレフ社製「パルス ロープロファイル T7051 EB」(東和モータース販売)

東和モータース販売 独デスレフ社製 パルス T7051 EB

東和モータース販売が出展した、独デスレフ社製モーターホーム(キャブコン)「パルス ロープロファイル T7051 EB」。全長7410×全幅2330×全高3000。気量2300cc・最高出力180馬力のディーゼルエンジン搭載。乗車定員は5名、就寝定員4名。基本標準装備のみで、車両本体価格1180万円(税別)。

 北ヨーロッパでの販売台数第1位を誇る独デスレフ社。同社製モーターホーム「パルス」シリーズの「ロープロファイル」系最上位モデルである「T7051 EB」が、1180万円(税別)で第7位にランクイン。正規輸入代理店の東和モータース販売(東京都杉並区)が出展した。「パルス」は、光り輝く照明と新鋭的なインテリアをテーマに開発されたシリーズ。「ロープロファイル」系は外見のスタイリッシュさを実現するため、ベース車のフィアット「デュカト」のヘッドを残した上でキャンパーシェルを架装している(もうひとつの「Aクラス」系は、ヘッドを残さず、ボディ全体を統合的にデザインしたフルコンスタイル)。また「パルス」シリーズのみに採用された内装としては、キャビネットの扉が従来の1枚扉から、くの字に折れ曲がりながら開閉する新開発の扉が採用され、開閉後にスペースを取らない設計となっている。

標準装備:給水タンク116L、排水タンク90L、3バーナーコンロ、シャワーフォーセット、温水ボイラー、FFヒーター(ガス)、室内テーブル、カセットトイレ、プルダウンベッド、網戸&シェード、LPGガスボンベ(8kg)×2、サイドオーニング(4.5m)
電気系標準装備:サブバッテリー(95Ah)、走行充電システム、外部充電システム、冷却3方式冷蔵庫(DC12V/AC電源/ガス方式・190L)、ACコンセント、電気式床暖房(AC電源)、LED照明、360度カメラモニター

第6位:1277万1518円「ランドホーム コースター(標準ベース)」(RVランド)

RVランド ランドホーム コースター(標準ベース)

RVランドが出展した、バスコン「ランドホーム コースター(標準ベース)」。全長6255×全幅2080×全高2740mm。排気量4009cc・最高出力150馬力・ディーゼルエンジン。乗車定員10名、就寝定員5名。車両本体価格は1201万8581円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1277万1518円(税別)。

 小型バスのボディをそのまま使用したキャンピングカーがバスコンだ。国内各社の小型バスがベースとして選ばれているが、中でも近年はトヨタ「コースター」が選ばれることが多く、RVランド(茨城県常総市)が出展したフラッグシップモデル「ランドホーム コースター(標準ベース)」もその1台。小型バスをベースとする場合、ボディをカットしてすべて独自のキャンパーシェルを架装するセミフルコンとする方法もあるが、同社がそうしなかった理由は、「コースター」が本来持っている走行安定性、安全性、空力性能、耐久性をそのまま活かすためだという。また走行安定性を損なわないよう、サブバッテリーや給水タンクといった重量のある装備を車体前方寄りに配置。荷物を後部に搭載しても重量配分が悪化しないよう配慮されている。外装は断熱性とプライバシー保護のため、同社独自の「一体成型FRP窓埋め」技術を採用。小型バスの大きな窓をふさぎ、断熱性と遮音性とプライバシーの向上を実現している。新たに設けられた窓も断熱性を考慮したアクリル二重窓だ。

標準装備:給水タンク(68L)、排水タンク(75L)、FFヒーター、遮光カーテン、常設ベッド、収納庫(上部収納)
電気系標準装備:サブバッテリー(300Ah)、外部電源、温水装置(AC/ラジエター)、ファン付きルーフベンチレーター、リア専用エアコン
展示車両のオプション装備:ポータブルトイレ、サイドオーニング(4m)、マルチルームアクリルウインドー

第5位:1304万円「ボーダーバンクス エボリューション」(ナッツRV)

ナッツRV ボーダーバンクス エボリューショーン タイプT

ナッツRVが出展したセミフルコン「ボーダーバンクス エボリューション」(画像は「タイプT」)。全長6255×全幅2230×全高3020mm。排気量4009cc・最高出力150馬力ディーゼルターボエンジン。乗車定員6名、就寝定員6名。車両本体価格は1304万円(税別)。サイズ、外見、価格はすべて同じだが、乗車定員7名・就寝定員5名の「タイプL」も展示されていた(「タイプT」と「タイプL」は今回同一車種として扱った)。

 国内ではフルコン用のベアシャシーはどの自動車メーカーも開発していないため、国産キャンピングカーの最上位は、小型バスのボディをカットしたシャシーに独自のキャンパーシェルを搭載するセミフルコンとされている。ナッツRV(福岡県)が出展した「ボーダーバンクス エボリューション」シリーズはそうした数少ない国産セミフルコンの1台で、ベース車両はトヨタ「コースター」だ。欧米のキャンピングカーのレベルに追いつくため、スタッフは欧州のキャンピングカー先進国ドイツを中心にして10年以上海外に足を運んで研究。その成果として2007年に誕生したのが初代「ボーダー」だ。日本の法規に合わせ、そして日本人が使いやすいよう設計がなされ、「いつかは乗りたいキャンピングカー」の第1位にも選ばれた。その後、2018年に「コースター」のフルモデルチェンジを受けて現在の「ボーダーバンクス エボリューション」が誕生。複数のタイプがあり、上画像の「タイプT」は、間接照明を利用したツインベッドルームや、対面ダイネットを備えた1台。ロングソファーが特徴的で家庭的な車内の「タイプL」も展示されていた。

標準装備:FFヒーター、キッチンシステム(給排水タンク各90L)、フロント強化型ショックアブソーバー変更、リアアディショナルショックアブソーバー追加
電気系標準装備:サブバッテリー(100Ah)×4、外部充電システム(22.5A)×2、外部電源、インバーター(1500W)、ACマルチコントローラー、マックスファン製ベンチレーター、電子レンジ、ブルーレイプレーヤー、リアクーラー、リアヒーター、冷蔵庫(90L)、室内LED照明調光システム、リア19インチRV&地デジアンテナ&リアスピーカー、ジャンプスタートシステム、デジタルバッテリー残量計

第4位:1361万3580円「バレンシア520 リアエントランス」(マックレー)

マックレー バレンシア520 リアエントランス

マックレーが出展した高級キャブコン「バレンシア520 リアエントランス」。全長5150×全幅2200×全高2920mm。排気量3000cc・最高出力110馬力ディーゼルターボエンジン。乗車定員8名、就寝定員6名。車両本体価格は1327万円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1361万3580円(税別)。

 今回170台のキャンピングカーが出展され、キャブコンは約45台。その中で唯一、マックレー(京都市北区)は三菱ふそうの小型トラック「キャンター」ベースにしたキャブコン「バレンシア520 リアエントランス」を出展。1361万3580円(税別)で第4位となった。

 同社が「キャンター」をベース車として選んだのは、衝突被害軽減ブレーキや車両安定制御装置などの安全装備が充実していることに加え、メルセデス・ベンツの最新環境技術BlueTecテクノロジーなどを搭載していることが理由だという。また、リアの車軸強度があり、軸重量許容限度に余裕があることも選定理由としている。

 同車は長期の旅行を想定した設計となっており、そのひとつが発電機だ。さらに、「V-SPEC sysytem」と呼ばれる発電機、サブバッテリー、エアコンなどを効率よく制御するシステムも搭載。走行時はエンジンのパワーで家庭用エアコンを使用でき、エンジン停止時には自動的にリチウムイオンバッテリーに切り替わるほか、発電機や外部電源などの切り替えも自動的に行われる。

標準装備:給排水タンク(各70L)、ガス式温水装置&温水シャワー、ガス式コンロ、カセット式トイレ、遮光カーテン、外部収納庫、スライド式バンクベッド
電気系標準装備:インバーター発電機(2800W)、サブバッテリー(280Ah)、ソーラーパネル(100W)×3、バッテリー残量計、リアエアコン(家庭用・壁掛けAC)、電気式床暖房、マックスファン製ルーフベンチレーター、電気式バンクベッド床暖房
展示車両のオプション装備:サイドオーニング(2.6m)、タイマーオフシステム、メッキグリル、メッキバンパーセンター、木目調パネル

→ 次ページ:
3位から1位までは車内の画像も掲載!

第3位:1388万9240円「ACSエテルノオクタービアM 窓埋めパネル仕様」(RVビッグフット)

RVビッグフット ACSエテルノオクタービアM 窓埋めパネル仕様

RVビッグフットが出展したバスコン「ACSエテルノオクタービアM 窓埋めパネル仕様」。全長6255×全幅2080×全高2770mm。排気量4009cc・最高出力150馬力ディーゼルエンジン。乗車定員6名、就寝定員4名。車両本体価格は1121万6200円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1388万9240円(税別)。

 第10位のキャブコン「ACSプルミエM5.7」に続き、第3位にもRVビッグフットのキャンピングカーがランクイン。日野の小型バス「リエッセII」をベースにしたバスコンだ。「ACSエテルノオクタービアM 窓埋めパネル仕様」の”窓埋めパネル仕様”とは、文字通り窓を埋めてあることを意味する。小型バスをベースとする場合、断熱性とプライバシーのふたつの観点から、車体後部まで続く複数の窓と大きなリアウインドーをどう処理するかが課題だ。それらを同社独自のアルミパネル(断熱防音トリム仕上げ)で埋めることでプライバシーを確保すると同時に、断熱効果と遮音効果も高めているのである。新たに設けられた窓はシャッターなども装備されたアクリル製の二重窓だ。またバスコンならではの広いルーフを活用し、155Wソーラーパネルが3枚敷き詰められている。さらに換気を考慮してベントは2か所に設置。車内装備の特徴は、まず家具が無垢調材が用いられていること。そしてリアには1800×1500mmの常設大型ベッドがあり、その下は大型収納庫となっている。

標準装備:給排水タンク各20L、ルーフベント×2、マルチルーム、ルーフレール、天井レザー張り、床クッションフロア仕上げ、オルタネーター(12V/130A)交換、リアヒーター
電気系標準装備:サブバッテリー(105Ah)×4、走行充電システム、コントローラー付きソーラーパネル(155W)×3、インバーター(1500W)、自動充電器(12V/25A)、コンセント(12V&100V)、外部電源取入口&ケーブル×2、IHコンロ、冷凍冷蔵庫(137L)、電子レンジ、リアクーラー
展示車両のオプション装備:サイドオーニング(4m)、マックスファン製ベンチレーターに交換×2、地デジアンテナ&液晶テレビ、BSアンテナ、サイドデカール、デザイン天井照明2か所、オーブン電子レンジに交換、家庭用ルームエアコン&インバーター(3000W)、パワーアウトレット、サブバッテリー(205Ah)×2に交換、ソーラーパネル1枚追加、エンジンフード、床絨毯、リア・コの字型吊棚、サイドプロテクションモール、ポータブルトイレ(8L)&仕切り棚、バベスト製FFヒーター&専用リモコン、運転席・助手席のレカロ製シートへの変更と生地張り替え

RVビッグフット ACSエテルノオクタービアM 窓埋めパネル仕様

車内の様子。無垢調材家具とレザーもすべて白でまとめられている。

RVビッグフット ACSエテルノオクタービアM 窓埋めパネル仕様

車両後部の常設ベッドルーム。縦1800×横1500mmで、大人もくつろぎやすい。

第2位:1512万円「V670」(バンテック)

バンテック V670

バンテックが出展した、現在開発中のキャブコン「V670」。全長6700×全幅2250×全高2750mm。ディーゼルエンジン。乗車定員6名。車両本体価格は1400万円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1512万円(税別)。

 国内大手ビルダーの1社であるバンテック(所沢市)が開発中の新型キャブコン「V670」が、1512万円で第2位となった。これまで、「カムロード」を中心に国産トラックをベース車両として数々のキャンピングカーを開発してきた同社だが、今回選んだのはフィアット「デュカト」。そのキャンピングカー向け「アルコシャシー」をベースに独自開発しているのである。「デュカト」ベースのキャンピングカーというと、国内で複数のビルダーが取り扱っているが、ほぼすべてが輸入車。右ハンドル仕様が輸入されているが、道路事情が異なるため、実は運転席側にエントランスが設けられているものがほとんどだ。「V670」は右ハンドルだけでなく、エントランスを左側に設けており、乗り込むところから日本仕様として設計されている。さらに、日本の道路事情を考慮した作りは、全幅にも表れている。多くの「デュカト」ベースの輸入車に対し、数cmから10cmほど狭めてあるのだ。車内の装備に関しては今後詳細を詰めていくということで、今回はオプション装備のみが紹介されていた。

展示車両のオプション装備:サイドオーニング(4m)、サイクルキャリア-、BS/CS自動追尾フルオートアンテナ、シャワーカーテン、ソーラーパネル(フレキシブル110W)×2、マルチシェード(フロント3面)

バンテック V670

車内の様子。運転席と助手席が180度回転するチルト・スイベルシートを採用しており、ダイネットスペースとなる。

バンテック V670

シャワールーム兼トイレ。

第1位:1577万4000円・米ウィネベーゴ社製「フューズ WF423F」(ニートRV)

ニートRV 米ウィネベーゴ社製フューズ W423F

ニートRVが出展した、米ウィネベーゴ社製大型キャブコン「フューズ WF423F」。全長7350×全幅2320×全高3110mm。排気量3200cc・最高出力185馬力ディーゼルターボエンジン。乗車定員6名、就寝定員4名。車両本体価格は1430万円(税別)で、オプション設定も含めた展示車両の価格は1577万4000円(税別)。

 ニートRV(千葉市若葉区)は、米国の大手キャンピングカービルダー・ウィネベーゴ社の正規代理店。毎回アメリカンサイズの巨大なキャンピングカーやキャンピングトレーラーを出展している。今回は、フォード・ヨーロッパが製造している「トランジット」をベースとした、全長約7.3mの大型モーターホーム「フューズ WF423F」を出展。オプション込みの車両価格1577万4000円(税別)で、第1位を獲得した。「フューズ WF423F」の特徴のひとつは、停車中にリビングのダイネットスペース部分を50cmほどスライドアウトさせられること。そのリビングには、ギャレー/シンク、冷蔵庫、カウンターなどが備えられている。TVモニターは運転席真上のバンク部分と、車両後部のベッドルームの計2台。ベッドは常設で、縦1840×横1270mmのダブルサイズ。そのほか、シャワールーム兼トイレも完備し、まさに自走できる自宅ともいうべき豪華装備の1台となっている。

標準装備:FFヒーター(ガス式)、ビルトイン式調理器具、給水タンク(124L)、排水タンク(151L+162L)、ガス式温水装置&温水シャワー、トイレ、遮光カーテン、電動サイドオーニング、外部収納、常設ダブルベッド
電気系標準装備:サブバッテリー(72Ah)×2、発電機(2500W)、外部電源、ルーフベンチレーター、冷蔵庫(コンプレッサー式)
展示車両のオプション装備:地デジ対応TV、電動スタビライザージャッキ、ソフトタッチプリメーラシート、ベッドルーム用24インチ液晶TV、アロイホイール

ニートRV 米ウィネベーゴ社製フューズ W423F

左上部に電子レンジ、下はビルトイン式調理器具(ガスコンロ)。左手奥は常設ダブルベッド。開いたドアの先がシャワールーム兼トイレ。

ニートRV 米ウィネベーゴ社製フューズ W423F

リビングのダイネットスペース。50cmスライドアウトしている状態。左手に運転席があり、その上のバンク部分にベッドではなくモニターが設置されていた。


 今回は、高額キャンピングカーをベスト10形式で紹介したが、第10位の時点で1000万円オーバー、第1位に至っては1500万円台後半という高額車だった。ここまで高額となると、なかなか買えないもの。実は現在、日本全国で数多くのビルダーがレンタル事業を行っており、また体験試乗会を行っているビルダーもある。そうした機会を利用してまずは体験してみたり、購入を考えている人は運転しやすさとか使い勝手を確かめてみることもできる。

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