2019年07月12日 02:03 掲載

クルマ 今年のお盆の渋滞予測はAIが判断!? 渋滞のピークはいつになる?


文・大谷達也

AIの登場で渋滞予想士はいなくなる?

 実は、NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)も今年に入ってAIを活用した渋滞予測技術の開発に着手。今年のお盆の交通混雑期を利用してシステムの有用性を検証すると発表しています。

 AIを用いた渋滞予測技術の開発に取り組む両社は、システムの活用によって渋滞予報士(NEXCO中日本の場合は"高速道路ドライブアドバイザー")の作業を軽減し、より効率的で高度な渋滞予測の実現に向けて努力すると語っています。つまり、当面の間、AIは人間の作業のお手伝いをするだけで、人間の仕事がAIにとって代わられるわけではなさそうです。

 現在、開発中のAI渋滞予測は、すでにご紹介したとおり、これまで人手で行っていた作業をAIに置き換えるのが中心で、これまでになかったロジックで渋滞を予測するわけではありません。"打率"が従来とほとんど変わらないのはおそらくこのためで、こうした傾向は今後もしばらく変わらないでしょう。

 ちなみに「これまで渋滞予報士の誰もが思いつかなかった、AIが独自にはじき出した渋滞予測に関する特異事例はありますか?」とNEXCO東日本の担当者に質問したところ、「あくまで過去の実績を基にAIを活用しているので、特異なものは特にありません」という回答でした。

 今後は、気象情報や事故発生状況など、新たな学習データの可能性を検討し、更なる精度向上を目指ざしていくそうです。いずれにしても、さまざまな新技術が誕生してより精度の高い渋滞予測が実現され、少しでも渋滞が緩和されることが期待されます。

<参考資料(提供:NEXCO東日本)>
AIによる渋滞予測の精度

 2018年の関越自動車道における交通混雑期(GW、お盆)の、AIと渋滞予報士による渋滞予測を実績とを比較したところ、予測の空振り率※、見逃し率※ともに約2割程度となり、渋滞予報士による予測とほぼ同等の精度で予測できていることが確認された。見逃し率:「見逃し回数(渋滞は発生しないと予測したが、実際は発生した渋滞実績回数)」/「全体渋滞実績回数」
空振り率:「空振り回数(渋滞が発生すると予測したが、実際は発生しなかった渋滞予測回数)」/「全体渋滞予測回数」

 また、2018年の関越自動車道の年末年始の渋滞予測について、AIによる渋滞予測と渋滞予報士による渋滞予測とを比較したところ、約8割が同様の傾向の予測となった。