2022年07月19日 12:30 掲載

ライフスタイル 最新の横断歩道はスマホと連動!? 信号機のバリアフリー最前線。

点字ブロックとともに視覚障害者の生活に欠かせない音響信号機。その歴史を振り返るとともに、アプリとも連動する最新の信号機を紹介します。

文=竹川 圭

信号機のバリアフリー化って何?

(c)beeboys - stock.adobe.com

 ある世代には懐かしい、横断歩道で聞こえてくる"とおりゃんせ"や"故郷の空"のメロディ。信号が青になったことを音で教えてくれる音響信号機は、視覚障害者が横断歩道を安全に渡るために必要なインフラです。その歴史は古く、上述のメロディ式と擬音式("ピヨピヨ"、"カッコー")が選定されたのは1975年といわれています。

 現在は擬音式が主流となっています。これは「メロディ式よりも、擬音式のほうが横断方向の音が取りやすい」という声が多数を占めたためです。音響信号機は全国に2万基以上が設置されていますが(2021年3月末現在で2万621基)、うち98%が擬音式です。

バリアフリーな信号機ってどんなものがあるの?

「音響用押しボタン」と「青延長用押ボタン」の両方の機能を持つ信号機。 (c)Caito - stock.adobe.com

 それではその使い方を解説していきましょう。横断歩道の手前に設置された、音響式信号機(信号機には「音響用押しボタン」などと書かれている)の上部ボタンには点字で"ボタン"と表記されています。これを押すと、歩行者用の信号が青の表示を開始したこと、または表示を継続していることを知らせる「ピヨピヨ」または「カッコー」、あるいはメロディーが流れ、歩行者を正しい位置へと誘導してくれます。

 また近年は、高齢者等感応式信号として、歩行者の青信号の時間を延長できる機能を持つ信号機も登場。「音響用押しボタン」と「青延長用押ボタン」の両方の機能を持つ信号機も増えてきています。

 そして2016年には、押ボタンに代わる装置としてタッチ式スイッチが登場。その名のとおり、軽く手で触れるだけで作動させることができるというものです。基本構造は押ボタンと同じです。

タッチ式スイッチを備えた信号機。(c)Caito - stock.adobe.com

さまざまなバリエーションがあるタッチ式スイッチ。音響式信号機と併設されるものは、歩行者用信号が青になると「信号が青になりました」や、青点滅が始まると「信号が赤になります」といったの音声案内機能もあります。

最新のバリアフリー信号機はアプリと連動するスグレモノ!

 2019年には信号情報をスマートフォンで受け取ることのできる高度化PICS(Pedestrian Information Communication Systems)の運用が始まりました。

 高度化PICSは「○○方向が赤になりました」「○○方向の青がまもなく終了します」といった具合に、信号の色や交差点名などの情報を音声や振動で伝えてくれるスマートフォン連動システム。青信号の延長もスマートフォンで行えます。

 対応信号機の整備状況は静岡県、宮城県などを皮切りに、東京でも高田馬場の明治通り、早稲田通り、諏訪通りなど全国で138基(2021年3月31日現在)に広がっています。高度化PICSを利用するには、アプリケーション「信GO!」をダウンロードする必要があります。iOSならApp Store、AndroidならPlayストアから無料で入手できます。

 バリアフリーは物理的な障害を取り除けば事足りるものではありません。その街に暮らす人々の思いやりも求められています。みなで暮らしやすい街を目指しましょう。

高度化PICSは警察庁が推進する「歩行者等支援情報通信システム」で全国で138基(2021年3月31日現在)に広がっています。信GO!は、高度化PICSが設置された交差点で、歩行者信号が確認できるアプリです。

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