2021年03月18日 18:30 掲載

ライフスタイル 車を自分だけのオフィスに! 車内テレワークという新しい働き方

好きな場所で自由に働きたい。在宅勤務やリモートワークといった新しい働き方が定着していくなかで、いま、車を仕事部屋として活用する車内テレワークに注目が集まっている。車が究極のプライベート・オフィスに変身!? 「オフィスカー」とはどういう車なのだろうか。

文・秋月新一郎 写真・ケイワークス、日産自動車

車内にはオフィス用のデスクやシート、冷蔵庫も完備。セカンドシートレイアウトは前向き、後ろ向き、フラットと状況に合わせて3つの展開が可能で、車中泊のベッドとしても利用できる。

車内テレワークって何?

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年春に緊急事態宣言が発令されてまもなく1年。いまも在宅勤務やリモートワークなどの推奨が続いているが、「通勤がなくなり楽になった」「家族と過ごす時間が増えた」という意見がある一方で、「自宅での仕事は集中できない」と不満を感じる人も増えてきているようだ。

 とある企業が実施したリモートワークの悩みに関する調査(※)によれば、「家族がいて集中できない」という回答が最も多く、プライベート空間の確保の難しさが浮き彫りになる結果となった。ひとつの家で、2人が働くことが難しかったり、大事なテレビ会議中に家族の声が漏れ聞こえたり......。日本の住宅事情を鑑みても、自分だけの書斎を持つのはかなりハードルが高いのが現実だ。

「リモートワークで困っていることランキング!男女961人アンケート調査:株式会社ビズヒッツ社調べ(https://media.bizhits.co.jp/archives/4956)」

(※)リモートワークで困っていることランキング!男女961人アンケート調査:株式会社ビズヒッツ社調べ(https://media.bizhits.co.jp/archives/4956

 そこでいま注目を集めているのが、車をプライベートな仕事部屋として活用する「車内テレワーク」という試みだ。最近はキャンピングカーメーカーや、レンタカー事業者も「オフィスカー」として専用車を開発するなど、安全・快適にかつ移動できる仕事場としてニーズが高まっている。オフィスカーとは一体どのような車なのだろうか。

車を自分だけのオフィスに! 車内テレワークという新しい働き方

オフィスカーってどんな車?

 車をリモートワークの拠点にすれば、自宅の駐車場だろうと景色の良い自然の中だろうと、車を止めた場所があっという間にオフィスに早変わり。最近、そんなニューノーマルな働き方をする人たちが増えてきているという。

「オフィスの機能を備えた空間を持ち、さまざまな業務内容に応えることができる車。それがオフィスカーです」。そう語るのは、愛知県豊橋市に本社を構えるキャンピングカーメーカー、ケイワークス代表の黒田功さんだ。「ノートPCにスマホ、タブレットにWi-Fiと......。現代のオフィスワーカーは電気なしでは生きられません。車内を快適なオフィス環境にするには、高性能で長時間使用できるバッテリーが必要不可欠なのです」。

車内にはオフィス用のデスクやシート、冷蔵庫も完備。セカンドシートレイアウトは前向き、後ろ向き、フラットと状況に合わせて3つの展開が可能で、車中泊のベッドとしても利用できる。

車内にはオフィス用のデスクやシート、冷蔵庫も完備。セカンドシートのレイアウトは前向き、後ろ向き、フラットと状況に合わせて3つの展開が可能で、車中泊のベッドとしても利用できる。

 黒田さんの説明によれば、災害が多い日本では、実はテレワークが広がる前から、電源が確保できるオフィスカーの需要は高まりつつあったという。そのため、同社では数年前から独自で専用バッテリーを開発。いまケイワークスが販売する車にはすべて独自開発のリチウムイオンのバッテリーシステム「メビウス」が搭載されている。大容量の300Ahのものであればエンジン停止状態でも、平均500W稼働のエアコンを5時間以上稼働させることができるという。

 オフィスカーに使用されるベース車両には、軽自動車からミニバン、ワンボックス、トレーラーとさまざま。キャンピングカー同様、完全オーダーメイドによる受注生産で、装備や内装など自分好みにカスタム可能だ。昨今のアウトドアブームもあり、ワーケーション(ワーク+バケーション)を楽しむ車として購入するユーザーも多いのだそう。仕事も遊びも楽しめる1台となれば、その魅力はさらに高まる。

 好きな場所で自由に働くことができるオフィスカーを利用した車内テレワーク。今後の新しい働き方のひとつとして定着していくだろうか。

エンジン停止状態でも、搭載するリチウムイオンサブバッテリーでエアコンを5時間以上稼働させることが可能だ。

エンジン停止状態でも、搭載するリチウムイオンサブバッテリーでエアコンを5時間以上稼働させることが可能だ。

オプションのソーラーパネルとの組み合わせでさらに長時間の使用も可能に。

暖房はキャンピングカーではおなじみのFFヒーターを搭載。こちらもエンジン停止の状態でも省電力で稼働することが可能で、燃料消費量(ガソリンまたは軽油)は一晩稼働しても約2リッターと少なく、真冬の時期には必要不可欠な装備となっている。暖房はキャンピングカーではおなじみのFFヒーターを搭載。こちらもエンジン停止の状態で稼働することが可能。一晩稼働するなら、燃料消費量は約2L。真冬の時期には必要不可欠な装備となっている。

こちらは軽自動車を一人用モバイルワークステーションとしてコーディネートした1台。L字型のテーブルを格納すれば、荷物もたっぷり積めるトランスポーターとして使用できる。運転席を倒せばフルフラットベッドにすることも可能だ。こちらは軽自動車を一人用モバイルワークステーションとしてコーディネートした1台。L字型のテーブルを格納すれば、荷物もたっぷり積めるトランスポーターとして使用できる。運転席を倒せばフルフラットベッドにすることも可能だ。こちらは軽自動車を一人用モバイルワークステーションとしてコーディネートした1台。L字型のテーブルを格納すれば、荷物もたっぷり積めるトランスポーターとして使用できる。運転席を倒せばフルフラットベッドにすることも可能だ。

快適な車内テレワークを身近なアイテムで実現!

 もっと気軽に、身近なものを使って車をオフィス化したいなら、先日、日産自動車が公開した「#OneMoreRoom」(http://www.nissan.co.jp/SOCIAL/CAMP/ONEMOREROOM/)が参考になるだろう。快適な車内テレワークを実現させるテクニックをまとめた特設ウェブサイトだ。

 #OneMoreRoomでは、車内で快適に働くための4つのヒントを紹介しており、各分野のエキスパートたちが監修者として参加。ダンボールものづくりの専門家であるチャッピー岡本氏が「ダンボールでつくるハンドルデスク」を、数多くの車中泊を行なう車旅専門家の稲垣朝則氏が「車内で快適に過ごすための工夫」を、公衆衛生専門家の小橋元氏が「クルマで仕事をする際の公衆衛生観点における注意点」をそれぞれ担当した。

余ったダンボールで、デスクを作ろう! 必要なのはダンボール(540mm×400mm 1枚、270mm×400mm 1枚)、カッター、定規、ペン、ガムテープ、両面テープだけ。

テクニックその1
「ダンボールハンドルデスク」
余ったダンボールで、デスクを作ろう! 必要なのはダンボール、カッター、定規、ペン、ガムテープ、両面テープだけ。

料理ボウルをパラボラアンテナとして活用し、Wi-Fiの通信速度を上げよう! スマホのテザリングやポケットWi-Fi、また自宅のルーターにも有効とのこと。(※電波の強化を100%保証するものではありません。)

テクニックその2
「料理用ボウルWi-Fiルーター」
料理ボウルをパラボラアンテナとして活用し、Wi-Fiの通信速度を上げよう! スマホのテザリングやポケットWi-Fi、また自宅のルーターにも有効とのこと。(※電波の強化を100%保証するものではありません。)

不要な古着をクッションにしよう! Tシャツ3枚とポリ袋だけで背中が楽になるという。

テクニックその3
「古着リユースクッション」
不要な古着をクッションにしよう! Tシャツ3枚とポリ袋だけで背中が楽になるという。

テクニックその4
「エコノミークラス症候群対策ストレッチ」
車内に長時間座っているとエコノミークラス症候群になりやすい。座席に長時間同じ姿勢で座っているのは危険なので血行をよくする運動を習慣に。水分補給をしっかりと行うことに加え、1時間に1回は立って歩き、ストレッチをするのがおすすめとのこと。前後に深呼吸することも忘れずに。

 テクニックに関する詳しい情報は上記URLに明記してあるので、気になる方はアクセスしてみてはいかがだろう。

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