2020年09月14日 10:30 掲載

ライフスタイル スバルと群馬大学がコラボをパワーアップ。「次世代自動車技術研究講座」を設置


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神林 良輔

2023年3月末までの第一期の活動の3つの柱

 共同研究講座の活動期間は、2020年4月から2023年3月までの3年間で、「第一期・活動基盤整備フェーズ」と位置付けられている。スバルは自社のクルマでの「交通死亡事故ゼロ」を2030年に実現するという目標を掲げており、共同研究講座はその先の2030年以降も見据え、第二期、第三期と、続けていくとしている。そして「交通死亡事故ゼロ」を実現するための研究開発の一環として、スバルでは今回の講座を活用する計画だ。

スバルのEyeSightが歩行者を認識しているイメージ。

スバルといえば、安全運転支援システム「EyeSight」。同システムが歩行者を認識しているイメージ。

 そして第一期では、「安全領域」、「感性領域」、「設計プロセス改革領域」という3つの取り組みから開始する計画だ。3つの取り組みそれぞれの詳細は、以下の通り。

 「安全領域」は、交通死亡事故ゼロから、さらには究極の交通事故ゼロを目指す。人とクルマのインタラクション、クルマと周辺交通環境のありたい姿を追求し、さまざまなセンシング機能と人工知能を搭載する次世代高度運転支援車両や自動走行機能搭載車両などへの適用研究と社会実装を通して、もっと「ぶつからない安全なクルマ」を実現するとしている。

 そして「感性領域」は、クルマに対して人が感じる「安心」と「愉(たの)しさ」が題材だ。それらを医学・人体科学にかかわるアプローチからひも解き、設計可能な工学に結びつけていくとする。乗員や交通参加者の脳が判断するメカニズムを、視覚、三半規管が持つ聴覚や平衡感覚、振動や圧力などを感じる人体感覚器に着目して解明していく。そして、それをクルマが持つ人間拡張感覚の増幅や最適化、車両制御技術への応用研究を進めて、次世代技術として確立していくという。

 最後の「設計プロセス領域」は、仮想空間を取り扱う。新型車の開発初期段階から仮想空間でクルマのすべての機能・性能・品質について、設計-評価と造り込みを効率的に行うためのプロセスや手法を開発していく。その中で、メカニズムの解明が必要な現象や、解析や評価、予測手法などの開発に要するテーマを選出し、研究を行っていくとした。

将来的には、スバルにおけるクルマの設計は仮想空間内で行われるようになる?

将来的には、スバルにおけるクルマの設計は、すべて仮想空間内で行われるようになる?


 今回の講座は、スバルにとっては新たな研究開発部門ともいうべき位置づけになると同時に、群馬大学にとっては研究に参画する教員や学生たちが企業での考え方や現場を知る実践的な機会を得られる場となる。両者にとって大きなメリットとなるとともに、ユーザーへの魅力的なフィードバックを期待したい。

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